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ホワイト企業ってどんな会社?転職のポイントも解説

ホワイト企業って何?どうやって見分ければいいの?

自分の会社はブラック企業だ!もっと楽な会社で働きたい!なんて思っている人もいるのではないでしょうか。でもホワイト企業ってどんな特徴を持っていたり、どうやって見分ければいいかもよくわかりませんね。

この記事ではホワイト企業の特徴や、ホワイト企業になりやすい業界、転職するためのポイントなどを解説します。

この記事のまとめ
  • ホワイト企業は従業員が働きやすい環境を整えている
  • 競争率が激しいので、転職のコツを押さえておく
  • 1人でホワイト企業を見つけるのは大変なので、転職エージェントをうまく活用する。

ホワイト企業ってどんな企業のことを指す?

従業員が働きやすい環境を整えている企業のことを「ホワイト企業」と呼ばれることが多くあります。働きやすい環境には、福利厚生の充実度や残業時間の少なさ、離職率の低さなどが関係してきます。

法律などで定められたものではなく、個人の感覚で判断されることが多いでしょう。大勢の人がホワイト企業だと感じても、人によってはそうではなく感じることもあります。そのため、みんながホワイト企業だと言っているから大丈夫・間違いないとは言えないので注意は必要です。

ホワイト企業の特徴

特徴7選
  • 離職率が低く、平均勤続年数が長い
  • 残業時間が少ない
  • 休日数が多い
  • 福利厚生が充実している
  • 年収が高い
  • 有給休暇の取得率が高い
  • 研修などの成長環境が整っている

離職率が低く、平均勤続年数が長い

ホワイト企業は勤め始めたら長く、離職率が低いという特徴があります。働く環境が整っているため、人が辞めない傾向にあるのです。そのため、人の入れ替わりが少なく、退職者が少ない企業はホワイトである割合が高くなるでしょう。

転職時に離職率について調べたい場合には、企業が公表している平均勤続年数の数字を見るようにしましょう。こちらが10年を超えている場合には長く働いている人が多くいるということでホワイト企業である可能性があります。

残業時間が少ない

ホワイト企業では従業員の健康面に配慮することも多く、無駄に労働時間が長くならないように残業時間が少ない傾向にあります。

残業を含む長時間労働は健康維持を阻害する要因の一つであり、精神面での疲労にも繋がりかねません。残業時間が多い企業の社員は、健康バランスを崩して休職や離職へつながる傾向があります。

企業によっては週の特定の曜日を「ノー残業デー」と制定して、社員の定時退社を促すような取り組みをしています。

休日数が多い

残業時間ももちろんのこと、基本的な労働時間にも配慮して休日を多めに設定している企業もあります。

一方で休日数を多くする反面、出勤日に長い時間働いて残業だらけの企業もあります。休日数だけではホワイト企業であることを計りづらく、合わせて残業時間や有給取得率なども見ると良いでしょう。

こういった面にも配慮された中で休日数の多い企業はホワイト企業と呼んでも良いでしょう。

福利厚生が充実している

ホワイト企業は手厚い福利厚生が制定されているケースが多くあります。健康保険や厚生年金などの社会保険を始め、各種手当てや休暇制度など社員が働きやすい環境を整えています。

法定福利厚生例
健康保険・介護保険・雇用保険・労災保険・厚生年金保険など

 

法定外福利厚生例
各種手当 住宅手当・通勤手当・家族手当など
慶弔 結婚休暇・出産休暇・忌引休暇・結婚祝い金・出産祝い金・入学祝い金など
医療・健康 リフレッシュ休暇・健康診断など
ライフサポート 産前産後休暇・育児休暇・子の看護休暇・介護休暇など

上記の法定外福利厚生の数が多いほど、企業が社員の働きやすさや生活のしやすさに関心があると考えられるためホワイト企業と認定しやすくなるでしょう。

年収が高い

ホワイト企業は安定した給与制度があることが多く、基本給が高い傾向にあります。基本給が高く設定できるのは、業績が伸びている、安定しているなどの理由があるため。そのため、基本給という形で社員に還元することができるのです。

一方で基本給だけでホワイト企業かを見極めることは難しいです。基本給を高く見せて、一年ごとの昇給がほとんどなかったり、緊急の採用をしたいがために例外で基本給を高く設定していることも。他の指標も合わせて総合的に判断するようにしましょう。

有給休暇の取得率が高い

ホワイト企業では社員のワークライフバランスに配慮する傾向が強く、有給休暇の取得を推奨することも多くあります。家庭の用事や気分転換なども兼ねて、気兼ねなく休めるような環境と整えている企業だとホワイト企業と呼びやすいでしょう。

有給休暇は法律で定められた労働者の権利であり、企業にとっては義務です。一方で、仕事の状況や社内での評価を気にして取得しづらい企業があるのも事実。現在は年5日の取得が義務化されているので、有給取得日数がそこからどれだけプラスになっているかを見て判断するのが良いでしょう。

研修などの成長環境が整っている

研修などの社員教育に力を入れている企業は人を大切にしていると言えるでしょう。企業が研修などで社員の成長を促すことで、結果的に生産性が上がって企業の成長につながります。

新入社員研修を始め、中堅社員向けの研修や管理職向けの研修など段階によって色々と用意している企業はホワイト企業と呼びやすいでしょう。会社からのサポートがあることで社員もスキルアップ・モチベーションアップに繋がり、将来のビジョンが描きやすくなります。そう言った点が長く働くことにつながっていくでしょう。

ホワイト企業になりやすい業界の特徴

福利厚生にお金を使ったり、高水準な給料に反映するためにはお金が必要です。自社商材を扱っていて、利益率が高いとホワイト企業になりやすいでしょう。すなわちメーカーがホワイト企業になりやすい特徴を持っています。

ただし1個あたりの利益が少なく、大量の製品を販売しなければいけない場合は注意。価格勝負になった場合には元々お金を持っている大手企業が有利になってジリ貧の勝負になります。扱っている商材がある程度の単価で、高利益を望める場合が魅力的です。

一方で店舗での仕事や個人向けのビジネスなど、売り上げが労働時間と直結するようなものの場合にはホワイト企業にはなりにくくなります。シフト制で土日出勤があったり、夜まで仕事をしなければいけないと、お世辞にも働きやすい環境とは言いにくいでしょう。

ホワイト企業を見分ける方法

見分けるポイント3選
  • ホワイト企業マークの認定があるか確認する
  • 求人情報を確認する
  • 転職エージェントに相談する

ホワイト企業という言葉には明確な定義はありません。情報をしっかりと収集して自身でホワイト企業だと判断できる企業へ応募するのが良いでしょう。ここではホワイト企業を見分けるための参考ポイントを紹介します。

ホワイト企業マークの認定があるか確認する

ホワイト企業マークは特定の分野で条件を満たしている場合に付与されるマークです。数多くのホワイト企業マークがありますが、ここでは代表的な4つを紹介します。

種類 内容
ホワイトマーク 安全や健康対策に積極に取り組み、高い水準を満たしている企業
ユースエール認定 若者の採用や育成に積極的で、働きやすい中小企業
くるみんマーク認定 子育て支援に積極的な企業
えるぼしマーク認定 女性の採用や活躍を推進する企業

求人情報を確認する

求人情報からもある程度の情報を取得することができます。残業時間や離職率、年間休日や福利厚生の内容などを同業界の平均と比べてみると良いでしょう。採用に力を入れている企業のホームページには、これらの情報が詳しく載っている場合があります。気になった求人は企業ページを訪問して情報収集しましょう。

求人情報を長期的に確認していると「この企業はずっと求人を出しているな」とわかる企業があるでしょう。頻繁に求人を出している企業は社員の定着率が悪く、離職率が高い傾向があるので注意。また「未経験大歓迎」のような表示は、とにかく人が欲しい場合によくある文言です。こちらも入れ替わりが激しくて急募の場合があるので気をつけましょう。

転職エージェントに相談する

これまでに挙げた情報は企業が外部向けに発信してアピールするためのもの。あるに越したことはないものの、実際にどうかまではよくわかりません。そんな時は転職エージェントに登録してキャリアアドバイザーに相談してみるのも一つの手段です。

転職エージェントは数多くの転職希望者と関わっています。あなたが気になっている企業から転職した人や入社した人の情報を持っている可能性もあります。また企業とコミュニケーションをとっているので、より具体的な内容を教えてもらえることも。ある程度自分で探すことも必要ですが、確認作業として転職エージェントを利用することもおすすめです。

転職エージェントがどんなサービスかわからない人はこちらの記事を参考にしてみてください。

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ホワイト企業を目指すために知っておきたいこと

知っておきたいこと3選
  • 転職のコツを把握する
  • 競争率の激しさ
  • 必ずしも年収が上がるとは限らない

転職のコツを把握する

ホワイト企業への転職にあたって自身の強みやスキル、経験は大きな武器となります。年代毎に転職のコツをまとめたので参考にしてください。

20代
  • 色々な職種で活用できるスキルを身につける
    (現状把握力、課題設定力、計画立案力、課題遂行力、対応力など)
  • 自己PRを作る
    (成長意欲や学習能力などをアピールできるもの)
30代
  • 企業分析で自分にマッチした企業を選ぶ
  • 自己分析で自身の強みを把握する
40代
  • マネジメント能力があることをアピールする
  • 会社に馴染む柔軟性をアピールする
50代
  • マネジメント能力があることをアピールする
  • 活用できる人脈があることをアピールする

競争率の激しさ

大前提、離職率が低いため求人が出ることも多くはありません。さらに採用活動をしている場合でもホワイト企業だとわかっていれば多くの人が応募する状況に。必然的に競争が激しくなるのは覚悟しましょう。

狙い目は大手じゃない中小企業の中のホワイト企業。世の中に幅広く認知があるわけではなくても働く環境だけでいったらとても良い企業も隠れています。こう言った企業を探すためには地道に活動するしかありません。

自分だけで探すのも限界があるので、業界に精通した転職エージェントを利用してキャリアアドバイザーに相談してみるのも有効な手段のひとつです。

私の転職先もホワイト企業よりだと思っています。多少の残業はあるものの、定時退社を推奨して有給休暇取得も推奨しています。基本給も高めに設定されているため、賞与による収入もおのずと増える仕組みです。こちらの転職が成功したのも転職エージェントを利用したからです。よかったらこんな記事も読んでみてください。

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必ずしも年収が上がるとは限らない

ホワイト企業の特徴として高い基本給であることが多いと紹介しましたが、ホワイト企業に転職したといって必ずしも年収が上がるとは限らないことを理解しましょう。

離職率が低いため求人も多くない上に、その求人のポストが今のポストと比べた時に下がってしまう可能性もあります。そのためおのずと年収が下がってしまうことも考えられるでしょう。未経験な業界や職種に就く場合にはその傾向が強くなるので注意しましょう。

こちらを改善するには転職エージェントを利用して条件交渉をしてもらうことが有効です。次の職場としてあまり言いにくいことも、転職エージェントに任せてより良い条件で入社できれば嬉しいですね。

ホワイト企業に転職するためのポイント

ポイント3選
  • 転職の理由を明確にする
  • 自分の強みを活かせる業界に応募する
  • マネジメント経験を積んでおく

転職の理由を明確にする

「今の仕事が大変だから」「あっちの企業の方が給料がいいから」などの理由はあるとしても、そうではなく転職を通じて何を叶えたいか、どうなりたいのかを明確にすることが大切です。

転職時の面接では、転職の理由やこれからのビジョンなどを聞かれることも多々あります。その中で自身のビジョンが明確になっていて、前向きな人生を歩もうとしている人の方が印象が良くなることが多くあります。取り繕った理由は思わぬところで見抜かれてしまうこともあるので、転職をする理由を自分の中でよく考えてみることが良いでしょう。

自分の強みを活かせる業界に応募する

30代以降の転職は即戦力として考えられることがほとんどです。その中でより良い条件で入社するためには、自身の強みやスキルを把握した上で活用できる仕事に就くことがポイントです。

有名なホワイト企業ではなくても、隠れている中小企業の中で自分が活躍できる場を見つけ出すことがホワイト企業に転職するために役立つでしょう。

マネジメント経験を積んでおく

競争率か高いホワイト企業での転職では、想いだけではなく実際の経験やスキルなどのアピールが重要になります。個人の仕事のスキルだけではなく、会社を回す人材としてマネジメントスキルをアピールできるとより有効になるでしょう。

肩書きとしての実績がなくても、プロジェクト内での経験や実績などを話せるように積極的に仕事に取り組むことがおすすめです。

まとめ

ホワイト企業の転職をしたいと考えているなら、自分でスキルを磨くことと、転職エージェントを活用して情報を入手することが良いでしょう。

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