HSPは色々な要因で他の人より少し疲れを感じやすい傾向がありますね。職場なんて疲れる原因の巣窟で、やりがいや喜びを感じられる部分がなければ行くのも大変な場所となるでしょう。
もうすでに仕事が怖く感じている人もいることでしょう。この記事ではHSPが仕事が怖いと感じる理由や対策などを中心に解説しています。本当につらい場合は転職もひとつの選択肢です。こちらのおすすめの方法もあわせて紹介します。
- 自己肯定感が鍵!小さな成功体験を積み上げて自信を付けよう
- 責任を感じるのは自分の課題だけ!書き出して視覚化してみよう
- 転職活動の不安なことは転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談するのがおすすめ
目次
HSPが仕事を怖く感じる理由
- 他の人に迷惑をかけないか考えがち
- 人間関係を気にしがち
- 自分ができない人間だと感じがち
他の人に迷惑をかけないか考えがち
罪悪感を感じやすいHSPは人に助けてもらう・お願い事をすることがとても苦手です。お願いすることが苦手なので、つらいことや苦手なことも全て自分で解決しようとしてしまいます。そのくせ人助けは好きなので、自分の時間を他の人に使うなんて当たり前なんです。
本当はお互い様で協力しあえる状態がベストなのですが、HSPからは言い出しにくいことがほとんど。逆に向こうから手を差し伸べてくれた場合はお言葉に甘えることもあります。それでも申し訳ない気持ちがあるので、本当にやばい状況でない限り自分でやってしまうことがほとんどです。
助けられたくない訳ではなく、相手に迷惑がかかることを極端に恐れる傾向があります。根底にあるのは人から嫌われたくないという恐怖心でしょう。
人間関係を気にしがち
共感能力が高いHSPは自分以外の周りの気持ちに引っ張られることが多くあります。自分が感じている人間関係のストレスの他に、周囲の人間関係のことまで気にしてしまって疲れが倍以上溜ってしまうのです。機嫌の良し悪しが態度に出やすい人が周りにいる場合は要注意、関係のない自分もいつの間にかイライラしていることもあります。
また、多くの人と関わることはそれだけ刺激を受ける機会が多くなるということ。刺激に敏感なHSPはどっと疲れてしまいます。自分よりも相手の気持ちを優先しがちなので、対象が多くなることで自分を犠牲にする場面も増えていきます。このようなことから溜まる疲れやストレスが原因で、職場に行くのが怖くなってしまうこともあります。
自分ができない人間だと感じがち
自己肯定感が低い傾向にあるHSPはとにかく自分のことを信じてあげることができません。周囲の人から褒められたとしても素直に受け取ることもできず、どうせ自分なんかと感じがちです。このような状態が続くと、どうして自分はこんなにダメなんだろう…自分なんていなくても…と自分を責め続けてしまいます。
あの人はあんなにできるのに…自分は…なんてことを考え始めてしまうとだんだんと会社に行くのが怖くなってきます。周りから見たら別にできていない訳ではないこともあるものの、完璧主義も相まって自身では正当な評価をすることができません。そのため一人で怖さを感じ続けています。
仕事が怖く感じる時の対策
- 課題の分離
- 自分の行動を振り返る
- 苦手は仕組み化で乗りこえる
課題の分離
有名な図書「嫌われる勇気」で描かれている内容で、目の前の事象が誰の課題なのかを考えるものです。HSPは自分に関係のない出来事にまで責任を感じてしまう傾向にありますが、それは本当にあなたが責任を感じるべきものですか?
自責思考は良いことではありますが、行き過ぎるとただのデメリットにもなりえます。本当に自分に関わって自身が責任を感じるべきことは受け止め、他人が起こした問題にまで責任を感じないようにしましょう。
いきなりうまくできないよ…という人は紙に書いたりスマホで打ち込んでみたりするとやりやすくなります。目の前で起こった事象とその原因を考えてセットで書き出してみましょう。それを見た上で客観的な視点で見ると誰の課題だったのかがわかりやすくなります。
課題の分離について知りたい人は「嫌われる勇気」を読んでみるのがおすすめです。物語形式になっているのでとっても読みやすいですよ。
自分の行動を振り返る
どんなに頑張っても失敗してしまうこともあるでしょう。重要なのはそこから何を得るかです。
「失敗してしまう自分はダメだな…」と思うのか、「失敗したけれどこんなことがわかった、今度から気を付けよう」と思うのかでその後の行動も目に見えて変わることでしょう。
確かに失敗は気持ちいいものではありませんが、その失敗を通して学んだことを「失敗のおかげでひとつ成長することができた」という小さな成功体験に変えていくことが大切です。
こちらも視覚的に把握することが有効なので、紙やスマホで目に見えるように書き出すことがおすすめです。
苦手は仕組み化で乗りこえる
仕事の苦手はどうしてもあるでしょう。もちろん自分の得意なことだけで勝負できれば楽ですが、中々そうはいかないのが現実です。こんな時は苦手なことを仕組み化して考えなくてもできるように作業に変えてしまいましょう。
- 電話対応が苦手
→決まって話す内容をメモにまとめて読み上げるだけにする - デザインが苦手
→他の事例をマネて定型のレイアウトパターンを複数作り、それにあてはめるだけにする - 報告書をまとめるのが苦手
→結論、所感、次回への課題など大項目をフォーマット化し、そこに箇条書きで書くだけにする
こちらはあくまで一例で、色んなことを仕組み化で対応できるでしょう。気を付けたいことは仕組み化できたからこれで終わりと考えないこと。仕事を取り巻く環境も時間とともに変化していくので、仕組み化したことを定期的に修正していくことが大切です。
自分に合う仕事を見つけよう
- 精密さを求めれらる仕事
- IT関連の仕事
- クリエイティブな仕事
- 黙々とできる仕事
精密さを求めれらる仕事
細かいことによく気がつくHSPは精密さが求められたり、正確さ・丁寧さが求められるような分野の仕事が得意です。あまり人と話すことがなく、黙々と作業に取り組むことができる仕事も合っています。
仕事例 |
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IT関連の仕事
IT関係の様々な仕事はリモートワークでも対応できるものがあり、職場での刺激を受けずに仕事をすることができるのでHSPに向いてします。正確性や丁寧さも兼ね備えているので適した仕事内容と言えるでしょう。
仕事例 |
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クリエイティブな仕事
HSPは感受性が高く、独自の感性を活かすことができる創造性が発揮できる制作系の仕事が得意です。あまり人と接することなく、黙々と作業できるところもHSPに向いています。
仕事例 |
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黙々とできる仕事
人間関係に疲れがちなHSPは人とあまり話すことなく黙々と進められる仕事が向いています。作業中心になるためルーティンとなりメンタル的にも安定しやすいでしょう。
仕事例 |
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HSP未経験からスタートしやすい職種ランキングTOP3
HSPにとって未経験でも就職・転職しやすい職種をランキング形式で紹介します。
- webライター
- 工場のライン
- 配送ドライバー
webライター
ブログ記事やネット記事などの文章を書く職種です。オンライン上で仕事が完結することがほとんどで、パソコンさえ用意できれば在宅で1人で始められる仕事になります。本を読むことが好きだったり、文章を書くことが苦ではないHSPにとっては取り組みやすい仕事になるでしょう。
工場のライン
決まった作業を繰り返し、1人で完結する作業が多いため比較的人と会話をしなくてもよい職種です。検査や梱包、仕分けなどの仕事には特別なスキルが必要になりにくいので未経験のHSPでもチャレンジしやすいでしょう。
配送ドライバー
近年のインターネット販売の普及によって人手が足りず、よく募集されている職種です。お客様に荷物を渡す際に人とは接するものの、配送中は基本的に1人で行動できるため、他人のペースに合わせる必要がなく、HSPには働きやすい内容でしょう。
HSPに向いている働き方
- 【安定思考】正社員
- 【負担軽減】派遣社員
- 【大変だけど見返りも大きい】フリーランス
【安定思考】正社員
メリット
正社員に就く魅力はなんと言っても安定した収入の確保です。慎重派で不安を感じやすいタイプのHSPだからこそ、長期的に働くことができる職業につくことで安心できて心の安定も得ることができるでしょう。
まじめで向上心が強いHSPが自分のキャリアを形成する上で、長期的に働けるのも魅力的です。
デメリット
長期的に働くということは、それだけ長く職場の人と一緒にいるということ。職場の雰囲気や人間関係に疲れてしまった場合にはしんどい思いをすることでしょう。疲れた時に人間関係をリセットしたくなるHSPもいますが、正社員の場合はこういったこともできないのが注意点です。
また、正社員は責任のある仕事を任されるようになります。プレッシャーに弱く、ノルマや締切などを苦痛に感じる人にはつらい職場となるでしょう。
【負担軽減】派遣社員
メリット
正社員と比べて仕事への責任度合いは大きくありません。仕事への責任感という意味では心に少しゆとりをもって取り組むことができるでしょう。
また、派遣社員が同じ企業で働けるのは3年までと決まっています。ゴールが見えているからこそ、人間関係や仕事の大変さなどを堪えて頑張ることもできるでしょう。派遣される前に仕事内容を確認できるので、仕事内容の不安を感じないところも◎
デメリット
所属する派遣会社によりますが、基本的にボーナスは貰えないと思っておきましょう。そのため正社員に比べると収入面での不安を感じやすくなってしまうでしょう。
また正社員のような長期的な雇用契約ではないため、社会的な信用が得られにくい傾向にあります。家や車などの大きな買い物をするためにローンを組む際の審査では不利になると考えましょう。
【大変だけど見返りも大きい】フリーランス
メリット
自分1人で仕事をしてお金を稼ぐので、職場環境で悩まされることがありません。自身が高いスキルを持ち、安定して仕事を受注できる環境であればHSPにとって最も嬉しい仕事形態と言っても良いでしょう。
まじめで向上心もあるHSPは目の前の仕事に真摯に取り組むので、相手からの信頼も得やすいでしょう。自身の力が収入に直結するので、モチベーション高く仕事に取り組むこともできます。
デメリット
良くも悪くもお金を得られるかは自分次第です。最悪どれだけ頑張っても収入につながらない事もあるでしょう。そういった面では将来への不安を感じやすく、安定思考のHSPにとっては大変な仕事だと言えます。
さらに注意したいのが人間関係。職場の同僚のような仕事をする際の人間関係からは解放されますが、仕事をもらうためのクライアントとのやり取りは必須です。立場的に強くないこともあるため、上から高圧的にこられることも珍しくありません。そういった意味では人間関係に悩むことはあるでしょう。
HSPの仕事の探し方についてはこちらの記事でもまとめています。参考にしてください。

まとめ
仕事が怖いと感じてしまった場合には、自分で対処できることを中心に考えるようにしましょう。自分の手では変わらないものまで考えてしまうと悩みがいつまでたっても消えません。
それでも上手くできない、辛くて会社に行きたくないという人は転職で環境を変えることも検討しましょう。初めての転職活動に取り組むことが怖いと感じる人は転職エージェントのキャリアアドバイザーのサポートを受けることがおすすめです。
経験豊富なキャリアアドバイザーがあなたの強みや適正を見極めて、より良い求人を提案してくれるでしょう。転職エージェントについて気になったらこちらの記事も参考にしてください。
