「オリーブオイルってなんかいいらしい」「なんかおしゃれっぽいし」
こんななんとなくのイメージを持っていませんか?実際になじみがあるのはサラダ油であり、どの家庭にもあって知らない人はいないでしょう。
オリーブオイルはサラダ油より効果だし、意識高い系の人が使うものと思ったあなた!
味もさることながらオリーブオイルを使うメリットは確実にあるのですよ!
この記事ではオリーブオイルとサラダ油の比較を中心にそれぞれの油の良さやおすすめの使用方法などを解説します。
目次
オリーブオイルとサラダ油の比較
どこの一般家庭にほとどあるといっても過言ではないサラダ油。一方でオリーブオイルは少しおしゃれで使っている人も限られている印象がありますよね。
それぞれ料理のために使ったり、直接摂取したり使用用途も様々。大きくみると同じ食用油になりますが一体どんな違いがあるのでしょう。項目を分けて詳しく解説します。
原料の違い
オリーブオイル
原料 | 種類 |
オリーブ | <ヴァージンオリーブオイル> ・エクストラヴァージンオリーブオイル ・ヴァージンオリーブオイル ・オーディナリーヴァージンオリーブオイル ・ランパンテヴァージンオリーブオイル <精製オリーブオイル> <オリーブオイル> <オリーブポマースオイル> ・精製オリーブポマースオイル ・オリーブポマースオイル |
オリーブオイルはその名の通り「オリーブの果肉」を絞って抽出されていて、細かい分類がされています。その中でもオリーブの実だけを原料として、科学的な方法を用いずに絞った一番搾りの油を「ヴァージンオリーブオイル」と呼びます。
サラダ油
原料 | 種類 |
ひまわりの種子 とうもろこしの胚芽 綿の種子 ごまの種子 紅花の種子 ぶどうの種子 大豆の種子 アブラナの種子 米ぬか 上記の油を2種類混合 |
ひまわりサラダ油 とうもろこしサラダ油 綿実サラダ油 ごまサラダ油 サフラワーサラダ油 ぶどうサラダ油 大豆サラダ油 菜種サラダ油 こめサラダ油 調合サラダ油 |
サラダ油は、長時間低温下においても結晶化したり濁ったりしないように精製された植物油の総称です。原料は様々な植物の種子で色々な種類のサラダ油が存在しています。
香りや味の違い
オリーブオイル | サラダ油 | |
香り | 品種や産地によって香りに違いがある | 控え目であまりない |
味 | オリーブ独特の風味あり 特有の辛みや苦みあり |
控え目であまりない |
○ごま油とごまサラダ油は違います
ごま油:ごまを焙煎してから油をしぼるため香ばしさがある
ごまサラダ油:焙煎せずに精製するので風味はない
精製方法で香りや味に違いがでるなんておもしろいですね。
○オリーブオイルには色々なタイプが…
ポリフェノールを含んでいるオリーブオイルは特有の辛みや苦みがあり、味の強さによって呼ばれ方が変わります。
① ストロングタイプ(スパイシータイプ)
② ミディアムタイプ
③ マイルドタイプ(ライトタイプ)
また、ワインのように「リンゴの香り」「アーモンドの香り」などと表現されることもあります。オリーブの品種や産地によって風味が変わることも特長のひとつです。
栄養素の違い
主な栄養素(100gあたり) | オリーブオイル | サラダ油 |
一価不飽和脂肪酸(オレイン酸など) | 74.04g | 41.1g |
多価不飽和脂肪酸(リノール酸、αリノレン酸など) | 7.24g | 40.94g |
αトコフェロール | 7.4mg | 12.8mg |
γトコフェロール | 1.2mg | 56.4mg |
共通する栄養素を比較してもオリーブオイルとサラダ油では含有量が全然違いますね。注目したいのは「オイレン酸」と「リノール酸」です。
【オイレン酸】
抗酸化作用のある成分でオリーブオイルに多く含まれています。期待される効果はこちら。
・コレステロール値の低下
・動脈硬化や心疾患の予防
・便秘解消
【リノール酸】
オイレン酸に比べて酸化しやすい成分でサラダ油に多く含まれています。期待される効果はこちら。
・コレステロール値の低下
・体の炎症の抑制
※過剰摂取による健康への影響が懸念されています。なんでも摂りすぎはよくないということですね。
オリーブオイルが健康に良いって本当?太るって聞くことも
オリーブオイルは健康に良いと言われています。オリーブオイルに含まれているオイレン酸やポリフェノール、ビタミン類など様々な成分が高い健康効果に繋がるとされているからです。料理に使ったり、そのまま飲んでも効果が期待できます。そのまま飲む場合は大さじ2杯ほどを目安に朝に接種するのがおすすめです。
抗酸化作用
オイレン酸、ポリフェノールに含まれる抗酸化作用により、活性酸素の攻撃を抑制してくれます。活性酸素は体内の脂質を過酸化脂質に変化させて免疫機能の低下や老化を引き起こします。
また、細胞へダメージを与えたり、動脈硬化などの生活習慣病の原因になります。これらはストレスでも増えるといわれていますが、抗酸化作用があれば防いでくれます。保湿成分も多いためシワの予防になり、美容効果にも期待できます。
生活習慣病の予防
悪玉コレステロールの増加や加齢により血管がもろくなったり、詰まったりすることがあります。そうなると動脈硬化、心筋梗塞などの生活習慣病になることも。オリーブオイルに含まれるオイレン酸は悪玉コレステロールを抑制する効果があり、クロロフィルは血液の流れをよくする働きがあります。
血液がうまく循環しないと酸素や栄養素を体の隅々まで届けることが難しくなり、心臓に負担をかけてしまいます。オリーブオイルの摂取で、これらを抑制して生活習慣病の予防ができます。
腸内環境の改善
オリーブオイルの主な成分であるオイレン酸には、腸内を刺激して蠕動運動を活発にして排便を促す働きがあります。また、オリーブオイルには不溶性の食物繊維が含まれていて、便の硬さを調整する作用があります。そのため、腸内での便の通りが良くなって便秘が解消されやすくなります。
サラダ油の摂取は危険!?注意すること
加熱をすることで起こる変化
サラダ油は過熱することで以下のような成分が発生します。
・トランス脂肪酸(悪玉コレステロールの増加につながる)
・ヒドロキシノネナール(アルツハイマー型認知症につながる可能性)
ヒドロキシノネナールは体内に蓄積されると言われており、細胞の酸化が進めてしまいます。最終的に脳の神経細胞や記憶の司令塔である海場が委縮してアルツハイマー型認知症を引き起こす可能性のあるやっかいもの。
揚げ物をした油にはこれらの成分が増えているので、油を使いまわすと過剰摂取につながります。もったいないからと言って使いまわすのはやめましょう!
揚げ物の油を一回で捨てるなんてもったいないと思うあなた。そうであれば、一度に使う量を減らして揚げ焼きに近い形で調理するのはいかがですか?天ぷらには適してはいませんが、フライ系であれば比較的少量の油で揚げ物をすることができますよ。
遺伝子組み換え
安価なサラダ油の原材料は大豆や菜種で、95%以上が海外から輸入されています。このほとんどが「遺伝子組み換え作物」なのです。
まだはっきりとしておらず未知の部分も多いですが、遺伝子組み換え作物の摂取は胎児や生態系への影響が懸念されています。
短期的な悪影響はないと言われているものの、遺伝子組み換え自体に不安がある場合にはサラダ油の使用を控えましょう。
オリーブオイルとサラダ油の使い分け
オリーブオイルとサラダ油はどのように使い分ければいいのでしょう?ここでは「料理の味と香り」「健康面」の2つに分けて解説します。
料理の味や香り
オリーブオイルとサラダ油は「味・香り」が全然違います。
【サラダ油】
控えめで主張が少ない油です。素材本来の味や風味を楽しみたい場合にはこちらがおすすめです。和食にはこのようなパターンが多いので、和食中心の生活のあなたにはサラダ油がおすすめです。
【オリーブオイル】
独特の風味と香りがする油です。そのままかけたり、少しの調味料と混ぜてサラダなどにかけるとオリーブオイルを楽しむことができます。オイルの風味を感じる洋食などで重宝され、パンにそのままつけて食べるのもおすすめです。
健康面
抗酸化作用や生活習慣病の予防など、オリーブオイルが健康にもたらす効果は多く期待できます。健康面を考えるとオリーブオイルの使用がおすすめです。
しかしオリーブオイルはサラダ油に比べると少し割高です。油を大量に使う揚げ物の時に使うには家計への負担が大きいのも事実。
そんな時は混ぜて使用するのがおすすめです。オリーブオイルの効果である抗酸化作用がサラダ油自体の酸化をにぶらせることができます。混ぜる目安は3:1(オリーブオイル:サラダ油)です。
オリーブオイルのおすすめの使用方法
製法によって種類が変わるオリーブオイルですが、それぞれに合った使い方があるのでご紹介します。
加熱せずに生で!エクストラヴァージンオリーブオイル
・カルパッチョ
・サラダ
・パンにつける など
良質なエクストラヴァージンオリーブオイルならかけるだけで料理のおいしさがワンランクアップ。豊かな風味を感じられたり、コクがアップしたりします。
揚げ物や炒め物に!ピュアオリーブオイル
・アヒージョ
・炒め物 など
風味がおだやかなピュアオリーブは揚げ物や炒め物など、食材の味を際立たせる使い方がおすすめです。エクストラヴァージンオリーブオイルに比べると安価なためアヒージョのようなオイルたっぷりの料理に使いやすいですね。
サラダ油のおすすめの使用方法
サラダ油はどんな料理にも使える万能油です。理由は香りにクセがないから。和食、中華、洋食とどんな料理にでも使用できます。
万能調味料!ネギ塩だれ
肉につけて良し、魚につけて良し、サラダのドレッシングとしても優秀なネギ塩だれにはサラダ油がおすすめ。ネギの香りをしっかりと感じることができます。
ごま油に変更すると香ばしさがアップ。サラダ油とは違う風味で味わうこともできますよ。
実は自宅でも簡単につくれる!マヨネーズ
調味料の定番マヨネーズ。野菜にかけて食べるのはもちろん、料理にコクを出すために炒め物などにも使われますね。そんなマヨネーズ、買うものだと思っていませんか?
実は自宅でも簡単に作ることができるのです。調味料の分量を調整して、自分好みのマヨネーズを作るのも楽しいですよ。
スコーンに使うならオリーブオイル!
スコーンを作る時の油分としてバターやオリーブオイル、サラダ油を使用するレシピがあります。その中でもおすすめしたいのはオリーブオイル!
主張しないサラダ油や豊かさ風味を感じられるバターも捨てがたいですが、オリーブオイルを使うととても良い香りがします。ティータイムの一時にオリーブオイルの香りでワンランク上のスコーンを食べてみませんか?
【小さめのスコーン4個分】
小麦粉:100g
ベーキングパウダー:4g
砂糖:15g
オリーブオイル:30g
牛乳:30g
塩:ひとつまみ
①小麦粉、ベーキングパウダー、砂糖、塩をボウルに入れ、泡だて器で攪拌する
②オリーブオイルを加え、ゴムベラ・スケッパーで切るように混ぜる
③牛乳を数回に分けながら加え、ゴムベラ・スケッパーで切るように混ぜる(※練らないように注意)
④記事を手でまとめ、ラップにくるんで冷蔵庫で30分ほど寝かす
⑤めん棒で2cm程度の薄さに伸ばし、真ん中で切って重ねる
⑥⑤の工程を2~3回繰り返す
⑦セルクルで型抜きする(抜いた記事の側面をベタベタ触らないように注意)
⑧余った生地は再度ひとまとめにし、伸ばしてセルクルで型抜きする(最後に残った生地は手でまとめておく)
⑨オーブンを180℃で予熱し、20分焼く
※スコーンに別の食材を混ぜ込みたい時は③の後に入れて混ぜ込む
個人的なおすすめは以下の通り
甘い系:割った板チョコ、ナッツ類
おかず系:チーズ、ベーコンなど
通常バターが使用されるところをオリーブオイルに置き換えて作ります。
バターの数を0.9倍で計算して作ってみてください。
オリーブオイルの香りがしてとっても美味しいですよ。