マーケティングに興味がある、将来マーケティングに関わる仕事をしたいという方も多くいるのではないでしょうか。実際にやりがいがあり、色々な仕事をする中でマーケティングの知識があると役立つことも多くあります。本記事ではマーケティングに必要なスキル、学び方の事例などを解説します。
今の世の中は個人でのコンテンツ制作や情報発信など、昔に比べて商売を始めるハードルは下がっています。なので、個人としての能力を持ち合わせていることは非常に有効です。しかし、だれでも始めやすいからこそライバルが多いことも事実です。自分がどのような立ち位置で、どのような戦略を持って行動するかを考え、実行するために、マーケティングの知識・活用方法を身に着けておきましょう。
目次
マーケティングとは?
そもそもマーケティングの定義自体がよくわからない方も多いのではないでしょうか。すごくかんたんに説明すると「商品・サービスを売るための仕組み作り」です。 商品の企画開発はもちろん、商品の良さをどのように世の中に伝え、販売していくために必要となります。
マーケティングに必要な能力・スキル
マーケティングと一言で表しても、関わる業務は多種多様です。顧客の立場になって考える力、集めた情報を分析して仮説を立てる力、行った施策を改善する力などいくつものスキルを使用して仕事が行われています。まずは、初心者向けにマーケティングに必要なスキルを紹介します。
マーケティングの基礎知識
マーケティング戦略を考えるためには、市場調査やプロモーション、施策の効果検証や改善など一連の知識を把握しておく必要があります。横文字が多く、わかりづらいと思ってしまうかもしれませんが、難しく表現しているだけで中身は案外単純な内容もあります。
書籍で知識を得ることも有効ですが、動画教材で視覚、聴覚を使ってインプットすることもおすすめです。後述しますが、実践が一番の勉強方法です。自分でコンテンツを作り、改善することが習得の近道と言えるでしょう。
情報収集力
マーケット(=市場)という単語が元になっています。市場がどうなっているか、顧客にはどのようなニーズがあるかなどの情報を集めることが基本となります。この情報は日々新しくなり、流行を逃さずに把握する必要があります。ここで気をつけたいポイントは、その情報が正しいものかどうかという点です。近年は誰もが情報発信することができる世の中です。たくさんある情報を取捨選択し、正誤の判断ができるようになることも重要なポイントです。
分析力・思考力・判断力
市場調査で得られた結果を元に適切な分析ができることも重要なポイントです。マーケティング戦略では、市場を細かく分けてターゲットを絞り、市場内で自社の製品・サービスがどのようなポジションで成功することを目標にするのかを決めることがあります(STP分析)。このような分析をするときには、フレームワークと呼ばれる様々な手法を利用します。

闇雲に製品・サービスを作っても成功することは非常にまれです。そうならないためにも市場調査で得た情報を分析し、仮説を立てて、戦う場所や戦略を決めるのです。
PCスキル・IT技術
市場調査では様々な情報を得ることができ、その中には数字もたくさんあります。割合を見たり、傾向を読み取ったりする際にExcelで数値を計算・グラフ化することがあります。基礎的な作業はできるようになりましょう。
市場調査だけではなく、製品・サービスを販売し始めた後に数字の分析を行うこともあります。このような分析は外部サービスを利用することがあります。取得したデータをダウンロードして必要な部分を加工して今後の改善に役立てることもあるので、最低限のPCスキルは取得しておいた方がよいでしょう。
企画力・創造力・発想力
マーケティングは調査だけすればいい訳ではありません。顧客が何を求めているか、どんなものなら買ってもらえるか、どんな方法で伝えることができるのか、などを考えながら形にする必要があるのです。
勘違いしてはいけないのは、必ずしも一発で成功する施策を作る必要はないということです。むしろ方法を色々と考えられるような柔軟な発想が必要です。市場の環境は日々変化して、昨日成功したことが明日も成功するとは限りません。その時に合わせた適切な企画を作り上げられるような力があることが求められます。
web制作スキル
1からweb制作ができるようなスキルは必要ありません。ですが、サイトがどのように作られているかの大枠、HTMLなどの簡単な知識を持ち合わせていると有効です。
webマーケティングでは考えた施策を実行、検証、改善と一連を自分たちで行うことがあります。webサイトに関するスキルを持ち合わせていることで業務をスムーズに進められることもあるでしょう。
マーケティングに役立つ資格5選
マーケティング・ビジネス実務検定
国際実務マーケティング協会が主催している民間の検定試験です。消費者行動や情報戦略などマーケティングに関する総合的な知識を学びます。試験はA級〜C級の3種に分かれていて、A級に合格するとIMASSA認定マーケティング実務士の称号が与えられます。この称号はマーケティングに関する基礎及び、応用知識を持ち、マーケティングにおいての判断業務や戦略立案、意思決定ができる実力を証明するものです。
統計検定
統計に関する知識や技能を評価する検定試験です。データに基づいて客観的に判断し、問題解決を行う能力を問われ、基本的なデータの分析能力から、統計学の数式的な理解まで幅広く学ぶことができるものです。以下の10区分があり、様々なレベルのニーズに対応しています。
「1級」「準1級」「2級」「3級」「4級」「統計調査士」「専門統計調査士」「データサイエンス基礎」「データサイエンス発展」「データサイエンスエキスパート」
EXCEL表計算処理技能認定試験
グラフや関数、マクロなどの機能を利用して、Excelでの表計算処理の作成能力とビジネス実務能力を認定する資格です。1級〜3級まで知識だけでなく、実技問題も出題されます。表計算やビジネス図表に加えて、帳票、データベースに関する知識も必要です。
webアナリスト検定
Googleアナリティクスを中心としたデータ分析の考え方の検定です。アクセス解析や市場動向、トレンドなどのマーケティング情報の分析、改善、提案方法を習得することができます。計算問題やwebマーケティングの専門知識について問題が出題されます。ウェブサイトの現状を分析し、解決するための仮説を立てるプロセスを学ぶことができます。
ウェブ解析士
成果につながるウェブ解析ができる人材を育成するための認定資格です。KPIの設定やプロジェクトのファシリテーションを行えるようになるために学びます。「ウェブ解析士」「上級ウェブ解析士」「ウェブ解析士マスター」の3種のランクがあります。
事業成果の最大化を図るためには、ウェブサイトを軸に得られる数値を元にユーザーの声を聞き、仮説検証、原因分析、対策立案を繰り返して成果につなげる必要があります。ウェブ解析はアクセス解析で得られる数値を元に事業成果をあげるため、ウェブサイト以外の情報も収集します。
マーケティングの学び方は?独学でもいける?
結論を言うと私は「可能」だと思います。しかし、インプットだけでは到底まかないきれるものではなく、実際の考え方に沿ったアウトプットを行うことが重要です。ここではインプット〜アウトプットまでおすすめの方法をご紹介します。
実務をしながら学ぶ
正直なところ、実践に勝るものはないと感じています。実際に仕事として取り組んで、調査→分析→仮説→実践→改善という風な一連の流れを経験することで身についていきやすくなります。自分の考えた内容を会社の取り組みとしてチャレンジし、経験ができるのはありがたいですね。
オンラインで学ぶ
時代は代わり、オンライン上で多くのことを学ぶことができるようになりました。取り組みやすいのは動画サービスの視聴です。その道のプロが初心者向けに内容を解説してくれていたり、事例を含めて実践的なワークをすることができたりします。
以下で紹介するものにも共通しますが、学びっぱなしではなく、学んだことをアウトプットすることが非常に重要です。失敗してもいいので一歩踏み出してチャレンジしてみましょう。
ウェブで情報収集する
インターネット上にもマーケティングの解説をしているサイトがいくつもあります。自社サービス販売のためのサイトも多数ありますが、基本的なことは色々と解説してくれているので便利です。探し方次第でいろんな情報を得られるので、ある程度学んで、何かを深堀りしたいときに詳しく調べることができるでしょう。
書籍で学ぶ
マーケティング関連の本はたくさん販売されています。分厚くてとっつきにくい印象を持つかもしれませんが、書いてあることは似通っていたりするので、ポイントだけに絞ればサクサクと読み進められます。漫画や物語形式でマーケティングを学べる本もいくつもあるので、そこから初めて見ることをおすすめします。
Kindle Unlimitedに登録すればマーケティングの本はもちろん、いろんなジャンルの本を読めるので、マーケティングの勉強の第一歩として良いサービスと考えています。

マーケティング能力を高めるポイントアウトプットする 取り組みやすいのは読書や動画視聴などのインプットですが、そこで得た知識を実践してアウトプットすることが重要です。インプットした知識はどこまで行っても知識のままです。
一度読んだだけでは記憶にも定着しにくいという結果も出ています。実践して成功や失敗をしながら自分の中に吸収していきましょう。簡単なメモを取るだけでも構わないので、自分が重要だと思ったところを記載していくだけでもよい学びになりますよ。
身近なものをマーケター思考で考える
やり始めると意外に面白いのでおすすめです。外出時に店頭の商品の開発背景を考察してみたり、売り場のPOPなどを眺めることで、その商品がいったい誰に向けて作られているかを考える機会になります。自分と近い属性の人を対象にしていたり、まったく感性の違う人向けに販売されているものもあります。普段と変わらない日常ですが、ほんの少し視点を変えてみるだけで色々な発見がありますよ。
仮説思考を身につける
マーケター思考で考えることの延長線上です。目にしたものを分析した後に、なぜそうなっているのかの仮説を立ててみるのです。調べて正解が出てくるようなものではないですが、色々な物事を仮説立てて論理的に考える機会を作ることはおすすめの練習方法です。
ブログを運営する
アウトプットの延長線上です。具体的なアウトプット方法ともいえるでしょう。ブログを書くときには狙うキーワードを決め、そのキーワードにはどのような検索意図、検索ニーズが含まれているかの仮説を立てます。立てた仮説に対しての回答を用意し、ユーザーの困りごとを解決するための文章をまとめるという一連の流れ自体がマーケティングを学ぶことにとても適しています。
ブログは書いたらおしまいではなく、リライトをして更に検索上位を狙うという作業を行います。分析→計画・仮説→実行→検証・改善といろいろなことを経験できるので、是非チャレンジしてみてください。無料のブログ制作サイトを利用すればパソコンさえあればすぐに実践できるので、マーケティング学習の方法としては初心者の人にもおすすめです。
SNSアカウント(Twitter)を運用する
こちらもアウトプットの延長線上です。ブログと違うのは決まった文字数の中で自分の考えや、得た情報をまとめてから発信するということです。分割すればある程度の長い文章でも投稿できますが、短い文章の中で伝えたいことをまとめる練習ができるからこそ価値があると思っています。SNS上での交流を含めてさらにいろいろな情報を入手できる機会にもなるのでおすすめです。大切なことは継続すること、気負わずにやっていけるように頑張りましょう。